妊婦へ歯科検診の啓蒙を!!出産回数と将来の残存歯数

2015.06.18

出産回数が多い女性は将来、残存永久歯数が少なくなりやすいことが、東京医科歯科大の植野正之准教授と国立がん研究センターの共同研究でわかった。
1990年の秋田県の40~59歳の男女1211人(男性562人、女性649人)を対象に、健康状態、生活習慣をヒアリングし、15年後の2005年に歯科検診を実施。第三臼歯を除く28本の永久歯のうち何本残っているかなど、歯の健康状態について調査した。
また、出産回数を0回、1回、2回、3回、4回以上の5つのグループに分け、残存歯数を調べたところ、出産回数が4回以上の女性は、0回または1回の女性に比べ約3本少ない結果となった。

また、奥歯のうち上下で噛み合っている永久歯のペア数についても、出産回数が多いほど少ないという結果に。この傾向は女性のみに見られ、男性については子どもの数と残存歯数との関連性は見られなかった。

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植野准教授はこの原因について、「妊婦や出産のプロセスに伴い、ホルモンや口の中の細菌のバランスが変化し、免疫力が低下することで、う蝕になりやすかったり、歯周組織の破壊が起こりやすくなったりする。妊婦ごとにそれが繰り返されることで歯の喪失に至るリスクが高まると考えられる」としている。
また、「妊婦の半数以上が歯科治療を避ける傾向があり、妊娠中に歯が悪くなることは仕方がないと考えている傾向がある」とのこと。妊娠や出産による歯の健康の悪化を防ぐためには、妊婦に対し、歯の疾患の予防を積極的に啓蒙する必要があるのではないだろうか。

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